サッカーは人々の心に火を灯すことができる ― スポニチ Sponichi Annex サッカー 【コラム】山内雄司
サッカーは人々の心に火を灯すことができる ― スポニチ Sponichi Annex サッカー 【コラム】山内雄司
まるで悪い夢を見ているようだ。いや、夢ならばどんなに辛くともいつかは醒める。しかし、これは紛れもない現実であり、そのことにいまだ愕然とする毎日だ。東日本を襲った未曾有の惨事に、日本国民のひとりとして言い様のないショックを受けている。だが、大切なものを瞬時にして奪われた人々の悲しみ、苦しみを前に、私などが己の感情を語り、陳腐な言葉を並べてみても何の意味を成さないばかりか、それ自体が憚れるものである気がする。ただ、ただ、亡くなられた方々の冥福を祈り、ひとつでも多くのかけがえのない命が救われるよう、また何十万人もの被災者やそのご家族の方々が希望の光を見出せる日が来ることを心から願うしかない。
アレックスKovalev発信者は何歳ですか今回のように、多くの生命と生活が失われ、危機にさらされる度に、無力感や焦燥感に苛まれる。インテルのレオナルド監督は日本に向けたメッセージの中で「我々はよくサッカーが世界で最も重要なものであるかのような話をするが、日本を襲った悲劇は我々に現実で何が重要かを思い知らせる。起こったことを考えると、すべてが些細なことに思えてしまう」と述べたが、世界一のクラブの指揮官でさえそう感じるのだから、サッカー関係といっても日本の泡沫ライターは、ただ考えてしまう。こんな時にスポーツは、サッカーは必要なのだろうか、と。
私はトム·ブレイディやレックス·グロスマンを起動する必要があります?震災を受けて多くのスポーツイベントが延期、中止となった。Jリーグも3月中の開催は取り止め、4月からの開幕を目指していた。それは賢明な判断であったが、4月頭からというのも困難な状況だ。震災に遭われた人々はもちろん、多くの人々にとってサッカーどころではないというのが実情であり、また仙台や鹿島などクラブもまだ試合を考えられる状態にない。余震も続いており、観客の安全面や交通手段の確保からしても、まだまだ見通しは立たない。再開日の後ろ倒しが続けば続くほど日程的にも厳しくなってくる。
ヤンキースはディビジョンシリーズで誰が演奏するあくまでも私見だが、再開日を探るのではなく、今季はリーグ、ナビスコカップを一旦白紙に戻し、つまり中止とし、早めにそれに代わる公式大会を設けると決断を下してはどうだろうか。選手にとってもいつ試合があるか分からない中で調整を続けるのは、身体的にも精神的にも負担がかかる。数か月の期間が空いても、試合日が決まっていれば新たなモチベーションにもなるだろう。各クラブ、各選手とも自分たちにできることを模索中であり、開催までチャリティマッチやその他イベントでファンとともに復旧、復興を支援していく。当然ながら、特別な大会を設けるのは容易ではなく、リーグ、ナビスコカップの中止もスポンサーとの対応、収� �面で問題を抱えるが、知恵を出し合って難局を乗り越えたいものだ。
一方、日本代表の活動だが、出来るなら南米選手権には従来の予定通りに参加できないものか。Jリーグを軽視するものではない。リーグあっての代表というスタンスは当然だが、今回の参加は強化の側面以上に意義がある。世界に向けて日本の惨状を正しく知ってもらい、しかし日本は負けない、立ち直ってみせるというメッセージを発信する。その戦いは、必ずや日本国内に勇気をもたらしてくれるはずだ。
そう、考えた末にいつも出る結論は、スポーツは、サッカーは絶対に必要であるということ。現状で出来得ることは限られていたとしても、明日に向かう人々の力になり、世界と日本をつなぐ大切な懸け橋となる。Jリーグは18年の歴史を刻み、そこで育まれた選手たちは� ��界各地でプレーするようになった。そしていま、世界中が日本にエールを送っている。
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